【バリアフリー住宅】間取りは?費用は?老後に向けて今できること

まだまだ先だと思っていても、あっという間にやってくる老後生活。老後は家で悠々自適に暮らしたい…そんな夢を思い描いていませんか?その夢を叶えるためには、あらかじめバリアフリーリフォームなどの準備が必要です。準備をしっかりとしておけば、たとえ快活に動けなくなったとしても心配いりません。
今回は、快適な老後生活を送るためには欠かせない『バリアフリー住宅』についてご紹介します。間取りのポイントや気になる費用など、今のうちに確認しておきましょう。

コラムのポイント
・バリアフリー住宅とは、高齢者や障害者が生活する上で、障害となるものが取り除かれた住宅のことです。
・バリアフリー住宅の間取りを考える時は、必要な箇所や工事の把握をした上で、プロの声も参考にしながら考えていきましょう。空間全体のバリアフリー化も意識することが大切です。
・リフォーム工事の内容によっては、補助金や減税制度が利用できます。良きタイミングでリフォームに取りかかれるよう、計画を立てていきましょう。

 

目次
◼ バリアフリー住宅とは
◼ 間取りを考える時のポイント
・必要な箇所や工事の把握
・プロの声を参考にする
・空間全体のバリアフリー化を
◼ バリアフリー住宅にかかる費用
・費用相場
・使える補助金
・使える減税制度
◼ タイミングを見計らった行動を

 

バリアフリー住宅とは


耳にする機会が多い、バリアフリーという言葉。このバリアフリーとは、障害の除去という意味です。住宅に置けるバリアフリーとは、『高齢者や障害者が生活する上で障害となるものを取り除く』というように受け取って頂くと分かりやすいかもしれません。

年を重ねてくると、以前は気にならなかった段差でつまずくようになったり、車椅子での生活を余儀なくされたり、ということは誰の身にも起こることです。このような、生活する上での支障となるようなことを取り除き、生活や動作の補助となるような設備を整えていくことがバリアフリーにあたります。こういった機能が備わっている家のことを、バリアフリー住宅といいます。
バリアフリー住宅は高齢の方だけでなく、妊娠中の方や怪我をして身動きを取りにくい方にとっても、暮らしやすい環境です。

間取りを考える時のポイント

今住んでいる家をいずれリフォームして、バリアフリー住宅にしようと考えているという方は、間取りのポイントをおさえておきましょう。

必要な箇所や工事の把握

どの箇所にどんなバリアフリーリフォームが必要か、という点をあらかじめ洗い出し、把握しておきましょう。
すべての壁に手すりをつけ、段差を無くしてしまうことがバリアフリーのためにはベスト、とは限りません。動作や生活動線によっては、手すりや段差の撤去が不要な場合もあります。また、すぐに工事に取り掛からなくても、もっと先でも大丈夫という場合もあります。現段階から数年先を考えた時に、必要な箇所のリフォームを優先的に行いましょう。

プロの声を参考にする

リフォーム業者は、数多くの住宅のバリアフリーリフォームを手掛けているプロです。多くのアイデアや知識を持ち、その上で実績に基づくアドバイスをもらうことができます。
そして他にも、介護のプロの意見も参考にすると良いでしょう。すでに介護生活が始まっている、高齢の両親とともに暮らしている、という場合は、介護士さんやヘルパーさんの意見も聞いてみることで、介護のプロという視点から多くのアドバイスをもらうことができます。家づくりという視点、介護という視点、住人の視点、という3つの目でリフォーム計画を進めていくことで、より暮らしに寄り添ったリフォーム計画を進めていくことができるのです。

空間全体のバリアフリー化を

室内の段差をなくす、手すりを設置して歩きやすくする、といった行動サポートのみがバリアフリーというわけではありません。快適な温度や湿度で暮らす環境を整える、というのもバリアフリーにあたります。
夏は蒸し暑く、冬は凍えるように寒い空間では、快適に過ごす事ができません。高齢者や子どもにとっては特に、不快な環境になるだけでなく、急激な温度差による体調不良を引き起こす原因にもなりかねません。間取りを考える際、空調の設備を整えるとともに、部屋と部屋を行き来するときに身体に負担にならないような室温を保てるかどうかも考慮しておきましょう。そうすることで、家の中の温度や湿度を一定にし、過ごしやすい室温を保つことができます。

水回りリフォーム@香取郡。費用/金額の相場は?時期や間取りに…

バリアフリー住宅にするための費用

バリアフリー住宅にするためには、リフォームを伴うためある程度の資金が必要です。ただ、リフォーム内容によって費用は大きく変わります。また、場合によっては補助金や減税制度も利用することができます。

費用相場

バリアフリー住宅にするためにかかる費用は、10万円前後〜100万円以上と開きがあります。

手すりの設置や滑り止めのシートを貼り付ける、といった工事の場合は10万円前後で行うことができます。大きな工事を伴わないため、そこまで費用はかかりません。ちょっとしたことかもしれませんが、室内での動きにくさを感じていた人にとっては大きな変化です。

扉を引き戸に交換したり、床材の一部を滑りにくいものに交換したりする場合、10〜50万円前後で行うことができます。
トイレを洋式に変更しスペースを広くする場合、浴室を滑りにくく浴槽の高さも低いものに変更する場合、などは100万円前後の予算で考えておきましょう。
100万円以上になると、ホームエレベーターの設置や家全体のバリアフリーリフォームになります。

使える補助金

バリアフリー住宅にリフォームする場合、自治体によっては高齢者住宅改修費支援制度などの補助金を利用できる場合があります。リフォーム計画を立て始める前に、確認しておきましょう。

また、介護保険制度を利用して補助金を受け取ることもできます。要支援または要介護1~5と認定された人の住宅をリフォームした場合、かかる費用のうち9割を補助してもらうことができます。(上限20万円)
対象の工事内容が決まっており、必要な手続きもあるので事前に介護職員やケアマネージャーに相談してみると良いでしょう。

使える減税制度

バリアフリー住宅にするための増改築工事を行った場合、所得税の控除を受けることができます。これを利用するには、一定期間以上の住宅ローンを利用して現在の住まいの工事をする必要があります。

・当事者が住居として使用する事
・住宅の引き渡しもしくは工事完了から半年以内に住み始める事
・床面積が50m²以上
・店舗を併用している場合は床面積の1/2以上が住居である事
・以下のいずれかに該当している事
①50歳以上
②養介護または要支援の認定を受けている
③障害者
④上記②もしくは③に該当している、または65歳以上のいずれかと同居している
⑤合計所得金額が3,000万円以下である

これらの要件を満たす事で、例えば5年以上の住宅ローンを組んでいる、所得税のローン型減税の場合は
・バリアフリー改修工事にかかる借入金の年末残高の2%を5年間税額控除
・上記以外の改修工事にかかる借入金の年末残高の1%を5年間税額控除
*それぞれ上限あり
などを受けることができます。

タイミングを見計らった行動を

バリアフリー住宅は、老後の快適な暮らしを支えてくれます。まだ必要ない…と思っていても、いずれ必要になる時は訪れます。
不便を感じることなく暮らしていくためにも、タイミングを見計らってバリアフリー住宅にリフォームしていきましょう。

 

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