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戸建て住宅をリノベーションする場合、リノベーションの規模によって、費用が変わってきます。費用に差が出る要因を確認し、リノベーションの事例を参考にしながら、具体的な費用を確認していきましょう。
リノベーションの費用に差が出る要因
どんなリノベーションにも同じようにかかる費用は、工事費用、解体費、廃材処分、足場の設置費用です。これらの費用は、住宅の床面積や、階数によって変わってきます。ただし、同じ床面積の家であったとしても、リノベーションの費用が同じになるわけではありません。どのようなことが、リノベーションの費用に影響するのでしょうか?
住宅の状態
リノベーションの前には、現在の住宅の状態を調査します。その結果、耐震補強や断熱改修の必要性の度合いがわかります。耐震補強や断熱改修の必要性が高ければ高いほど、費用は嵩みます。
水回り
水回りには、主に費用を変える3つの要素があります。一つ目は、移動が含まれるかどうかです。キッチン、浴室、洗面所、トイレなどの水廻りは、位置を移動すると費用が嵩みます。リビングとダイニングキッチンを繋げて広いLDKにするなど、間取りの変更も含まれるが、キチンレイアウト以外の水回りは移動せず、住宅設備機器の交換をするだけという小規模に移動するケースよりも、家全体の間取りを見直し、水廻りの位置も大きく移動するケースの方が、より費用が嵩みます。
もう一つの要素は、住宅設備機器のグレードです。システムキッチンやシステムバスの上位機種を導入すると、標準仕様に比べて、高額な費用が発生します。
また、システムバスを導入せずに在来工法の浴室にしたい、キッチンにシステムキッチンと組み合わせて造作家具を採り入れたい、メーカー製のシステム洗面台ではなく、造作洗面台にしたいなど、こだわりたい部分が増えれば増えるほど、リフォームの費用は嵩んでいきます。
リノベーションの規模
リノベーションには、主に3つの方法があります。最も間取りの自由度が高い方法は、骨組みだけ残して、残りはすべて撤去するフルリノベーションです。この方法は、現在の土台より大きくならない限り、新築時と同じように、ほとんど間取りの制限がありません。
建て替えの場合、法的な制限によって、現在の家より狭くしなくてはならないケースがありますが、リノベーションでは、土台をそのまま使うので、狭くなることもありません。
次に自由度が高いリノベーションは、骨組みと壁を残す方法です。この方法では、窓の位置を変えたり、窓を現在より大きくしたりすることはできません。窓の位置や大きさは間取りに大きく影響するので、その分の制限があります。
もう一つの方法は、全面的に間取りを変えることはせず、内装や住宅設備機器を一新する方法です。この方法の場合、屋根や壁の改修は行わないので、工事の費用が抑えられることに加えて、足場の費用も発生しません。
500万~1000万円のリノベーション施工事例
費用900万円
骨組みだけ残すフルリノベーションの施工事例です。骨組みだけ残すフルリノベーションの中心的な費用価格は、1,500万円~2,000万円ですが、今回のケースのように、1,000万円以下で実現することもあります。
壁も階段もすべて取り壊し、撤収したので、間取りの自由度が高く、新築したかのような家が実現しました。
骨組みだけ残し、外壁もすべて取り壊しました。
土台、壁などの耐震補強をしました。
壁を新しくしたので、間取りに合わせた位置と大きさの窓が設けられました。
壁の中に断熱材を入れる断熱改修をしました。
物が溢れて作業効率が悪かったキッチンから、最新のシステムキッチン+ミニカウンター、加えて、造作の収納棚、床下収納などたっぷりの収納スペースがあるキッチンになりました。
ダイニングとキッチンが狭く、落ち着いて食事ができない環境でしたが、リビングと繋げてキッチンを独立させ、空間を広げることができました。就学前のお子様がいらっしゃらない場合には、キッチンでの作業中に子供を見守る必要がありません。その為、今回のケースのように、壁付きキッチンにすることで、キッチンの床面積を倹約し、ダイニングとリビングを広くすることができます。
壁を取り壊すリノベーションでは、このように窓の位置を変えたり、サイズを大きくしたりできます。
日当たりが悪かった部屋に大きく開くワイドオープンサッシを採り入れ、明るいリビングにしました。
子供部屋を作ってあげたいという想いと、お子様が大きくなっても必ず顔を合せて生活していきたいというご要望のもと2階の子供部屋に上がるための階段はリビング中央に設けました。
脚を延ばして浸かれなかった浴槽から、ゆったりと浸かれる浴槽に、滑りやすく、掃除に手間がかかり、冬は冷えるタイルの床から、滑りにくく、柔らかい感触ですぐに乾く床、掃除のしやすい壁パネルの浴室に生まれ変わりました。
防犯性が低く、隙間風が入って冬寒かった玄関は、防犯性が高く、冬になっても冷え込みの厳しさが抑えられる玄関になりました。
工期 | 30年 |
築年数 | 5か月 |
工事面積 | 80平米/24坪 |
間取り | 2階建て一軒家 |
家族構成 | 夫婦、子供2人 |
1000万~1500万円のリノベーション施工事例 費用1,300万円
築40年以上になり、寒く、暮らしにくい間取りの家を、リノベーション下施工事例です。使える建具や構造材はできる限り活用し、古民家の良さを残した暮らしやすい家を目指しました。
ダイニングキッチンと、リビングの間にある段差をなくすことで、ゆったり食事ができなかったダイニングを広くし、リビングへ安全に移動できるようにしました。
浴室とトイレは、寛げるスペースのある浴室、介助ができるトイレにするため、増築しました。
断熱改修、耐震補強も行ったので、暖かい家、安全な家になりました。
工期 | 4か月 |
築年数 | 40年以上 |
工事面積 | 54平米/16坪 |
間取り | 平屋/木造一戸建て |
家族構成 | 夫婦 |
2000万以上のリノベーション施工事例 費用2,050万円
6人家族が住む大きな家のリノベーションです。広い床面積がありながら、子供の成長と共に暮らし方が変わり、使い勝手のよい間取りではなくなってしまっていました。全面的に間取りを変え、収納部分を増やすことで、家族構成と、現在の家族の暮らしに合った家に生まれ変わりました。
奥に見えている部屋が以前のリビングです。リノベーションで、モノトーンな色あいに統一された、シンプルでモダンな雰囲気のリビングになりました。
毎日、6人分の食事を作らなくてはならないので、大量の食器と食糧を保管するダイニングキッチンは、常に物が溢れている状態でした。
キッチンに必要なものがすべて納まる収納を設けました。引き戸なので開閉時邪魔になりません。以前は壁付キッチンでしたが、ペニンシュラ型の対面キッチンに変わりました。対面キッチンには、キッチンでの作業中の人が家族とのコミュニケーションがとれる、家族が調理や配膳のお手伝いをしやすいという良さがあります。
洗面所は、6人家族の朝にしたくのラッシュに備え、幅の広い洗面台を設けました。また、冬場、洗面所が冷え込まないよう、窓のサイズを小さくし、夏場風通しが悪くならないよう、ウィンドキャッチ窓にしました。
費用 | 2,050万円 |
工期 | 4か月 |
築年数 | 20年 |
工事面積 | 198平米/60坪 |
間取り | 一戸建て |
家族構成 | 夫婦、子供4人 |
ここでご紹介した事例以外にも、たくさんの施工事例がございます。ぜひご覧ください。
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リフォームやリノベーションを検討し始めると、どのくらいに期間と費用がかかるのだろう?工事中はどうやって生活するのかしら?など、様々な疑問が出てきます。どんなことでも、どうぞご相談ください。大事な持ち家を大切にしながら、より暮らしやすい家にすることが、RenoBASE8の基本です。より良い暮らしができる家にしたいという想いを叶えるお手伝いをさせてください。